知り合いの行政書士より、連絡があり
「任意後見人が危篤状態になっていて、もうながくはない」
とのことでした。
知り合いの行政書士が後見人としてついている方は、私が法定後見人としてついている女性の配偶者です。
女性は車椅子で生活しており、施設で暮らしています。
配偶者である旦那様は、ご病気でホスピスにいらっしゃいます。
夫婦でありながら、別々に暮らしています。
連絡をもらったのは日曜日。
私は半袖短パンでのんびりしていました。
私はすぐに、女性のことが頭に浮かびました。
「彼女を旦那さんに、最後会わせてあげられないか?」
と、その知り合いの行政書士に聞いてみたところ、すぐに動いてくれ、面会が叶うことに。
女性のいる施設で待ち合わせることにしました。
しかし、その日は地域の大きなお祭り。
道路は渋滞、市街地には車で入れません。
はやる気持ちをおさえながら、支度をし、車を走らせました。
ひさびさに、焦る。道路が混んでいて、イライラする。
通常より時間はかかりましたが、無事に落ち合え、女性を車に乗せ、ホスピスへ。
車椅子からの移動は、3人がかりで大変でした。
道々、女性は思い出を語りました。
「ここ、良く旦那と散歩したんだよ。懐かしい。」
今は、2人で歩くことも出来ません。
心の中は、いかほどか。
ホスピスに着いて、面会。
旦那様は、もう、呼吸をするのが精一杯の状況でした。
視力も失い、体力も失い、食べることも、水を飲むことも出来なくなっていました。
女性が声をかけると、激しく動く様に。
何か言いたげに腕を動かします。
聴力は最期まで残るというので、話しかけます。
「元気になって。また一緒にカラオケ行こうよ。」
女性が旦那様の手をさすりながら、問いかけます。
旦那様も、懸命に応えます。
旦那様の目には、涙のようなものが少し。
旦那様は、奥様に後見人が早くついてくれることを願って、ずっと気にしておられたとのことを聞いていたので、
私は旦那様に、奥様の後見人についたことを報告しました。
きっと、届いていると信じて。
30~40分はいたでしょうか。
激しく動いて、体力も消耗していると思われるので、部屋をおいとますることにしました。
「また来るね。」
と、女性は旦那様の手を握りながら問いかけました。
でも、多分、これが今生の別れになってしまうと思います。
日曜日に予定外の仕事になりましたが、こういう予定外の事をしない行政書士もいます。
どう考えるかは、その人次第。
悪いとか、悪くないとかの問題ではありません。
私は、自分の出来る範囲で、対応したいと思っています。
自分がしてもらったら、嬉しいだろうな
という基準で、動いています。
その日は、お昼ご飯も食べられずじまいでしたが、それはそれでいいのです。
今後も、色々なケースに遭遇すると思いますが、自分の基準で行動していけたらいいと思います。











この記事へのコメントはありません。