少し前のことになりますが、
カンボジアに帰国する方のご相談にのったことがありました。
その方は、入管から出国しなさいと言われてしまった方でして、やっと飛行機のチケットを入手して、あとは出国、という段階でした。
私はすっかり、自分のお役目は果たしたと思っていたので、
その方のことは頭から離れていたのですが、
突然、お電話がありました。
「先生、ヒコーキ乗れません。」
え、どういうこと??
私は状況が飲み込めなかったので、今どういう状況か確認すると
空港にいて、搭乗手続きをしているのだけど、乗せてもらえない、というのです。
飛行機の出発時間まで、あと1時間を切ろうとしているところでした。
これはヤバい!
日本語もつたないので、細かいことがわからず、何とか聞きだそうとすると、いきなりzoomURLが飛んできて、
画面共有しながら、説明を聞き、分からなければ空港の方に代わりに話してもらい・・・
みたいな状況に。
こちらも焦るし、でも、当の本人はただニコニコしているだけで。
空港の方に状況を確認すると、
COVID-19の保険に加入していないと、飛行機には搭乗させられない、ということでした。
急いで本人にその話をすると
どこで加入していいか分からない、というので
また空港の方に教えてもらい、保険加入が出来るブースまで案内してもらったのはいいのですが
「お金がない」
というのです。
えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もう、こちらが気を失いそうになりました。
落ち着け、落ち着け・・・・!
私は自分に言い聞かせ、その方に
「本当に1円もないの?」と聞くと
持ってるというので、ちょっとイライラを感じながらも
また保険のブースのお姉さんと話をさせてもらい、
やっとのことで、保険に加入することが出来ました。
その時点で、出発まで20分を切っていました。
急いで搭乗ゲートまで走らせ、そこでバイバイ。
zoomが切れました。
もう、何だったんだろう?
放心状態で、気がついたら汗だく。
後で調べましたら、もう保険に入っていなくても
カンボジアには入国出来るみたいでした。
ただ、航空会社によって、保険加入を求めているところもあるようで、今回はたまたま、
そうだったのかも知れません。
いや、まさかこんなことが起こるとは思ってもみませんでした。
「想定外」
という言葉がはやった時期もありましたが
まさに、私にとっての想定外の出来事でした。
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